私はカナコを愛している。 カナコとは高校生のときに出会った。 なんてことない高校生活を送って卒業を迎えて、進学するカナコと就職する私。4年後、カナコが私の取引先に就職してからは、長く濃い時間を過ごしてきた。 ものの考え方や感じ方、価値観、話し…
私は海が怖かった。プールや海は、水位が首元に達すると呼吸ができなくなるような怖さがあった。 夜の海など殊更怖くて、どこかに連れて行かれるような、飲み込まれるような、そんな恐怖を感じていた。当時お付き合いをしていた恋人が、デート先に夜の海を選…
今世、仕事の関係で知り合いになったコーヒーショップの女性オーナーさん。 行く度にコーヒーをご馳走してくれたり、おやつを準備しておいてくれたり、とにかくとても優しく、よくしてくれる。 なんでここまでよくしてくれるんだろう? と思った次の瞬間に浮…
** 誕生日を迎えたその日、母に連れられて族長である父に挨拶をしている。 ** そんな場面が頭の中に浮かんできた。この過去世での父と母は、今世でも結ばれて夫婦になっている。私との血のつながりはないが、幼い頃に母親から縁を繋いでもらってから現在に至…